大学院の選び方

2010年5月1日土曜日

大学院の選び方としてはいくつかあります。
一つに絞るのではなく、バランスよくそれぞれを考慮しながら選ぶのがよいと思います。

日本での指導教官の知り合いをターゲットにする。

私は日本での指導教官が、たまたま、本当にたまたま、その分野で世界的に有名な先生だった、というラッキーな環境だったので、
まずは先生の知り合いでアメリカで大学教授をやっている先生方の名前をリストアップしていくところから始まりました。
あまりアメリカの大学院に知り合いがいない先生の場合は無理しなくてもいいと思いますが、1人でもいるようなら出願リストに加えた方がいいんじゃないかと思います。
ただ、そういう先生じゃない場合の方が圧倒的に多いと思うので、「知り合いなんていないよ」と言われた場合でも慌てなくていいと思います。
指導教官の知り合いを当たる、という方法の場合、良い点は「全滅する可能性が低い」、「自分の研究をわかってもらいやすい」ということですね。これが良いのかどうかというのは人によって違ってくると思いますが、いなくても全然大丈夫だと思います。

大学院の学科別のランキングを見る

一番よく使われるのはU.S.Newsのランキングのようです。
これは結構重要な気がします。
Ph.D.取得後、アカデミアに残るにせよ企業に行くにせよ、なんだかんだ言って大学のランキングは重要視されるという話をよく聞きます。
また、たまたま無名大学にいる有名教授を狙って行くにしても、その有名教授が自分を取ってくれるという保証はないわけです。
あぶれた場合、最悪なことになります。
また、首尾よくその有名教授の研究室に入れたとしても、例えば先生とうまくやっていけなかったり、自分の研究の興味が他にうつってしまっても、路線変更がきかないのがかなり辛いところだと思います。

教授の知名度

入りたい研究室の教授の知名度は重要だと思います。
もちろん、有名な教授というのはそれだけ意義のある研究を行っているということですが、それだけでなく、
お金も潤沢だし、知り合いも多い(=コネが強い)、国内外の学会などにたくさん行かせてくれる、などのメリットがあります。

ロケーション

私はあまり気にしませんでしたが、田舎に住むのが我慢できない人、日本食料品店が町に一店はないと嫌な人、逆に都会が嫌な人、などなど…は、ちょっと気にした方がいいかもしれません。
また、気候も重要です。私の友達はアメリカの北の方の州に住んでいましたが、彼女の住んでいたところでは、真冬だと最高気温が零下7度、最低気温が零下20度にもなるそうです!もちろん、セ氏ですよ。
私はそういうところはちょっと無理だと思ったので、極端に寒そうなところは避けました。

大学自体の知名度

博士号取得後、専攻にもよると思いますが、企業やアカデミアでの理系就職(研究職、技術職)だけとも限らないと思います。
例えば投資銀行に勤めたい、という風に気持ちが変わる、ということもあるでしょう。
その場合、学科のランキングだけでなく、大学全体としてのランク、知名度というものも重要になってきます。
また、Ph.D.取得後、日本に帰りたいのか、アメリカで就職したいのか、によっても変わってくるかもしれません。
例えばスタンフォード大学(U.S.Newsの学科別大学院ランキング、Chemical Engineering学科2010年5位)は日本人でも大抵の人は知っていますが、ミネソタ大学(同ランキング3位)となると、ちょっとわからない人が多いのではないでしょうか。
その場合だったら、日本で就職することを視野に入れた場合、スタンフォードの方が良い、ということもあるかもしれません。

私が考えたのはこのくらいでしょうか。他に何かあったら教えていただければと思います。

ちなみに、2009年度くらいからアメリカの大学院にも経済危機の波は押し寄せ、お金のかかる留学生(留学生の方がアメリカ人学生より学費を高く設定している大学が多い。特に州立大学)を以前より少なめに取る、全体的に合格者を少なめに取る、などの対策を取っている大学院が多いと聞きます。
全体的に合格者を少なめに取る、というのは、各大学、それぞれ今までの合格者の入学率(100人に合格を出したらその内大抵30人くらいが入学する、とかの率)を参考に毎年合格通知を出すそうなのですが、サブプライムが崩壊してから一気に景気が冷え込んだ関係で、①そもそも就職するより大学院に行こうという人が増えた、②①の理由でより良い大学院に行くのが難しくなったため、合格辞退率が減った、という関係で大学側も慎重になり、今までよりも少なめに合格者を出すようになったそうです。
そのため、私立、公立をバランスよく、ということと、ランキングを見ながら上から下までまんべんなく、多めに出願するのが良いと思います。ちなみに私は9校出願しました。10校以上出願する人も珍しくないので、大体13校くらいを目標に設定するのがちょうどよいと思います。 ここにはトップやアーカイブページで省略される(記事単独ページでだけ表示される)文章を書きます。

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