アメリカ理系大学院留学説明会

2010年6月26日土曜日

先日、再び日米教育委員会のアメリカ理系大学院留学説明会に行ってきました。
前回参加した渡米前オリエンテーションとは違い、今回の対象はほとんどが、アメリカでの大学院留学を考えている、迷っている人たちあるいはこれから出願する、という段階の人たちで、来ている人達も、学部3、4年生や社会人や大学院生(修士)などがほとんどだった。
そして、アメリカの大学院留学を奨学金という形で支援する財団の理事の方までいらしていた。

スピーカーは是永淳先生。学部、修士を東大で出て、MITでPhDを取得し、今はYale大学の教授。
という、それはそれはスゴイ先生なのだ。
是永先生は「理系留学のススメ」というwebpageを作っていて、そこで出願のこととか、PhDコースに入った後のこととか、をそれはそれは細かく丁寧に説明して下さっている。
周りに大学院留学など考える同期も先輩もおらず、私の指導教官は私の希望を後押ししてくれる素晴らしい先生だけれどアメリカの大学院留学の出願などに関してはあまりご存知なく(当然だが)、相談する相手が皆無だった私は、今から思うと恥ずかしくなるくらい、細かくて瑣末で初歩的な質問をたくさんメールしたのだけど、それらにもしっかり答えて下さった。
(そんな感じで、先生のwebpageと先生のアドバイスを受けて出願を行い合格通知を受け取った私のこのブログの内容は、先生のwebpageとかぶる部分がかなり多い(笑)もちろん、GREやTOEFLに関しては先生が受験された時代とはかなり変わっているので、結構違うけど)
先生には本当に感謝している。それだけたくさんお世話になったのにメールのやり取りしかしたことのない是永先生が日本にいらっしゃるなら是非一度ご挨拶したい、と思っていたので、この機会を逃す手はないと、説明会に行ってみた。

特に心に残ったことと、知らなかったこと(=今までブログに書いてないこと)を以下にまとめてみる。

<大学の選び方>
・非英語圏の国で取ったPhDは世界で通用しない。イギリスなど、英語圏の大学であってもOxfordなどでないと「トップレベル」とはみなされない。
・アメリカの大学でも、専門分野のトップ20~25なら良いが、それ以下だと将来的に就職を得るのが難しくなる。
・トップクラス(トップ10以内)は、採る学生がもともと粒ぞろいなので、qualsで落ちる割合が低く、中堅(トップ20以内)は半分以上落ちるのが普通(⇒これは学科によるかも?Chemical Engineeringでは、トップ10に入る大学でもトップ20に入る大学でもQualsで大量に落ちるという話はあまり聞かない。でも確かに、大学や学科によっては、同じ学科の同期の日本人5人のうち1人しか通らなかった、などという話は聞いたことがある)
・日本&ヨーロッパの大学は「閉鎖系」である。これはつまり、自国民によってサポートされ、自国民を優先的にfacultyその他のポジションに採用するため、留学生である日本人がヨーロッパでPhDを取った後現地で職を得るのは非常に困難。
・それに対し、アメリカの大学は「解放系」である。

<出願>
エッセイ:見出しとか太字とかは逆効果である。そのような、ビジュアルに頼らないと読めない文章なのだとみなされてしまう。

<日々の過ごし方>
・PhDを取るということ:研究者として独り立ちするということ。
 ・この分野の発展する先はどうあるべきか。
 ・そのために自分はどういう研究をすれば良いか。
を、常に考えて研究すること。
・年単位のbig pictureから、月単位、週単位、日単位の具体化した目標分割をする。人生は「自己実現」と「自己超越」の繰り返しである。できないことは、なぜできなかったかを分析して次に活かすこと。
・「運も実力のうち」⇒言い訳をしない。実力がなければ運をも利用できないのだから。前向きに考える。自分をどう変えるか。⇒人のせいにしてしまう人はヤバイ。
・自分の1日の過ごし方を考えて無駄をなくすこと。工夫と試行錯誤が大切。
 ・毎日コツコツやらなければならないことは一日の最初にやる。朝の1時間をそれにあてたら、「1日は23時間」と割り切る。(む、むずかしい…(激汗))
・行き詰ったら、必ず人に話すこと。同期には似たような悩みを持つ人がいなかったとしても、教授などは10年、20年勤めているのだから、かならず過去に似たような悩みを持っていた人を覚えているはず。(⇒これは先日の渡米前オリエンテーションでも言われた。もしかしたら日本人の最大の問題と、思われているのかも?(^^;)
・良いPhD thesisは指導教官のお陰と思われるので、それだけでは渡って行けない。研究者としての実力はPhD取得後の実績で判断される。
"all limitations are self-imposed"

<アメリカの良いところ>
・サポートスタッフの数が多い(=雑用が少ない)
・若い人を率先して伸ばそうという姿勢がある
・トップクラスの大学、研究者の数が多い。
・給料がかなり良く、生活環境も広々していて住みやすい。(⇒是永先生はかなりアメリカに適応した方とお見受けしました。生活環境は消費者としては日本の方が住みやすいと考える人も数人知っているので)


前述の、アメリカの大学院留学を支援するための奨学金を出している財団の理事の方が、「アメリカの理系大学院は授業料も免除だし生活費も出してもらえるということは、私たちのような事業は無駄なのでしょうか?」という切ない質問をしていらした。
先生も「無駄ではない」というお答えをしていらしたけれど、先生が常識としてご存知のことと理事の方が常識としてご存知のことの間にギャップがあるようで、あんまり納得されていないようだった。ので、私が考えたことを書いてみる。
結論から言うと、「無駄ではない」
なぜならば、私のように、入学当初から授業料免除、生活費全額補助というのは、極めて、とまでは言わないまでも、ラッキーなことにはかわりないからだ。
アメリカの理系大学院が学生に出す給料は「TA(ティーチングアシスタント)」と「RA(リサーチアシスタント)」という二つの形がある。
そして、たいていの場合、TAのみ、あるいはRAのみで卒業までの5年間をサポートしてくれるわけではない。
大抵は、1、2年分をTA、3、4年分をRAとしてサポートするというのが普通だと思う。
そして、「最初の1年は研究室に所属しないのでTA」という形を取っている大学院も少なくないのだ。
その場合、例えば、論文など、研究者として将来有望な出願者を教授が欲しがったとして、でもその出願者の英語力(GRE VerbalやTOEFL)が低い場合、学科としてはTAとして雇いたくない。
(英語が下手なTAを雇うと、そのようなTAから習うはめになる学部生たちから苦情がくるのだ。そういうのが積もり積もってTOEFL iBTにspeaking sectionが加わったというウワサもあるほど)
そのような場合、「最初の1年は自分で出してね」とか、「こっちに来てからRAポジションを自分で探すまでは自分で出してね」などという形の「合格」というものも少なくないのだ。
だからやはり、全然無駄ではない。
実際私も、不合格になった2校のうちの1校について、その学校の先生(apply前にコンタクトを取っていた)に「いろいろとお話を伺えてよかったです。残念ながらお宅の学校には落ちてしまいました。あなたの研究室に入れないのは残念ですが、他の学校で頑張ります」みたいなメールを出したとき、
「どうして落ちたのか、admissions committeeに問い合わせたところ、TOEFLの点数が低かったせいだそうだ。しかし、そういう人でも、最初の1、2年だけ自分で払ってもらえれば、2、3年目に入る頃には英語的にTAをやるには不自由ない程度になると考えられるのだが、君は奨学金や自費は持っていないか?」
とメールがきた。(よく覚えていないけど、確かその学校はTOEFL iBTの合計が100点、各セクションがそれぞれ25点、というのが足切り…だったような、気がする。私はW27、R27、S22、L27、合計103だったため、満たせなかったと考えられる)
その時点で私は自分が行くことになった大学院の方が魅力的だと考えていたので、丁重にお断りした。
が、要するにそういうことはある、ということだ。
なので、無駄ではないです。むしろ必要である、と思います。

最後に。
アメリカンセンターは極寒です。渡航前オリエンテーションに行った時、カーディガンを着ても寒くて、休憩中に頼んで冷房を消してもらったのですが、今回は時間も短いので休憩がなさそうだと考え、パーカーを持って行ったのにそれでも寒かった。
これから初めて行かれる皆さまはお気をつけ下さいませ。

アメリカ大学院留学同期飲み

2010年6月23日水曜日

先日の日米教育委員会の渡米前オリエンテーションで知り合った4人のアメリカ大学院留学同期の方々と飲んで来ました(^^*
正直、オリエンテーションに行ったときは、同期とは言っても同じ大学だったり、同じ州だったり、同じ専攻だったりしなきゃあんま意味ない…などと思っていましたが、実際会ってみると皆さんすごく活動的に今までいろいろやっていて話も面白くて、しかもアメリカに大学院で行こうなどという人たちなので活発だし積極的だしむしろうるさいくらい(人のこと言えないですが(笑))盛り上がりました。
日本での私の周りにはアメリカに行こうという人は一人もいなかったので、そういう意味でもすごく新鮮だし、きっと価値観なども似ているのかな、一緒にいて楽な感じでした。
ほとんど初対面なのにね(笑)
欲を言えば、完全に孤独だったGREの勉強中や、出願準備の時から知り合っていたら…とも思いますが、渡米直前でも、仲良くなれて楽しかった。
オリエンテーションとか留学説明会とか行くと、そこで大先輩のお話が聞けるというだけでなく、同じ夢を持った仲間に出会えるという意味ですごく大きな意義があるんだなぁと思いました。
実際、私と同じ大学に行く人どころか、私と同じ州に行く人どころか、私が行く州と隣接した州に行く人すら、オリエンテーションにはいませんでしたが(笑)、隣の隣の州に行くことになった人と、お互い「一番近い(笑)」(車で7時間くらいかかるのに(笑))ということで仲良くなれて、心強く思っています。やっぱり同期って大事です!

なのでなので、是非予定が合えば、そういう説明会など行くといいと思います。

寮あるいは住むところの予約

日米教育委員会の渡米前オリエンテーションで言われたように私は最初の1年目は大学の寮に住むことにして、2年目以降は1年目の間に考えようと思っています。
それは、私が行く学校がある街が割と治安が悪いところだということ、日本人女性は特に狙われやすいということなどから、最初はちゃんとした下見なしでも安心できるところが良いと思ったからです。
ちなみにrecruiting weekendでお会いしたアメリカ人の先輩方にも「最初は寮の方が良い。けど、高いし狭いから2年目からはoff campusに住む人が多い」と聞いたので、日本人に限らず寮に住む人が多いのは治安の悪い地域性もあるかなと思います。
私の学校の寮は、管理人さんが1階にいつもいるし、寮の建物自体に入るのにも鍵が必要な造りになっていて、かなり安全面は考慮されています。もちろんon campusなので通学もらくちんです。

短期間滞在したことのあるCaltechなどは、寮はon campusにありますが、管理人さんはいないし、寮の建物自体が、2階建てで、廊下も階段も外廊下、外階段になっており、もちろん「建物自体に入るための鍵」などはありませんでした。
むしろ誰でもいつでも入れる感じの造りです。もちろん部屋には鍵がないと入れませんが。
ん~~~日本で言う、学生向けのワンルームアパートみたいな感じの作りですかね。
そのへんの安全面に関しては、CaltechはPasadenaという、いわゆる金持ちの住む地域にあって、結構治安が良い場所にあるので、そういうことも起因しているんだと思います。Caltechでは入学から卒業までon campusの寮に住んでる人が多かったです。たぶん、on campusの寮とoff campusのアパートメントで、お金的にあまり差がないからかな…?と思いました。

一度訪問したことのあるUniversity of Virginiaでは、最初の1年目からほとんどの学生は外にアパートを借りたりしてシェアするのが一般的で、大学院生が寮を使うことはあまりない(?)みたいな雰囲気でした。UVAもすごく治安の良い場所にあるので、そういうことになっているんだと思います。

上記のように、学校や、地域の利便性、治安などにより寮事情はそれぞれすっごく違うので、その学校の先輩に聞いた方が良いと思います。
寮に入りたい場合は学校のHousing Officeのwebsiteから予約できるし、
外に部屋を借りたい場合は
Places4Students
Promove
Craigslist
などで探すのが良いと聞きます。

あとは、正式に入学しますという返事を出した後、先輩方から「今年卒業するんだけど、同じ学校の子たちとシェアしてる部屋に僕の後入りたい人いない?」などとメ―リスが回ってくることもありました。

第二章 在日米大使館の方のお話:ビザについて

2010年6月21日月曜日

・大体面接後1週間のうちにビザは来る。
・今までのtranscriptを面接に持っていく
・最初の一年分を払うことができるという証明を持っていく(奨学金とかでも可)
・日本に実家があることが重要。日本に戻ってくる意思が大事。

第八節 就職について

・プラクティカル・トレーニング・ビザで卒業してからF1は12カ月、J1はアカデミックトレーニングとして18カ月滞在できる。しかし、90日間働かなかったら失効するので注意。法律はしょっちゅう変わるのでチェックすること。
・resume buildingは重要。PUBLISH、1本でも多くすること。
・CVの書き方も重要。CV writingなどのレクチャーを受けると良い。
・ターゲットを作って学会に行く
・日本でのコネ作りもアメリカにいる間もやっておく。学会とか論文とか、先生に送ると良い。
・ボストン・キャリアフォーラムの期間中ボストンのホテルは満杯になるということなので、ホテルの予約は半年前にしておく。
・リクルートや毎日コミュニケーションなどのキャリアフォーラム、キャリアフェアは前もって調べておく。
・(なぜ日本に帰ったか?という質問に対して)アドバイザーに、「この分野でアメリカのトップになるのは難しいが、君のキャリアをもってすれば日本のトップにはなれる」と薦められたため。
・プレゼンの練習:最初のうちは原稿を読んでも良い。情報を伝えるということが最大の目的であるので、それを最優先する。
・Qualsについてはgraduate advisorやgraduate secretaryに相談する。

第七節 諸手続き等について

<諸手続について>
・渡米前に住民票、転出届を市役所に出すこと。
・在外投票のための届と在留届を領事館に出すこと。
・パスポート、ビザ関係の書類の保管は部屋のタンスやスーツケースに鍵をかけたりして行っていたが、いずれにしてもコピーを取って別の場所に保管しておけば再発行に時間がかからなくて済む。
・科目登録のとき、落とし過ぎてfull timeの学生としての資格をなくさないように注意すること(ビザがfull timeの学生としてのビザなので不法滞在になる)。科目選びは先生のアドバイスをもらって、一学期目は慣れるためにゆるめのコースから取ると良い。
・自分の大学の留学生アドバイザー、各種責任者の連絡先なるべく早くチェックしておくこと。(困ったとき、すぐにいつでも相談できるように)
・デビットカードだけだとクレジットヒストリーがたまらず、将来的に車や家を買うのに不自由するのでクレジットをきちんと使い、きちんと返済した方が良い。

<保険>
・健康保険:学校のは歯と目が入ってない場合があるのでしっかりチェックして、入っていなかったらちゃんと別途入ること。
・クリニックでの検診もカバーできることがある
・アメリカで救急車を呼ぶと700ドルとか、超高いので注意すること。
・車保険:AAAに入るとレッカー車代カバーしてくれる。違反すると超高いので注意すること。

<携帯>
・T-mobileはあんまり良くない?
・プリペイドは安くてお得だが、プリペイドや普通の携帯(スマートフォンじゃないやつ)はアメリカ国内の携帯同士のテキストメッセージ(携帯メール)しかできず、パソコンのメールやアメリカ国外の携帯とのメールはできない。
・家の電話はローカルコールがタダ。

<お金>
・初期投資費用5000ドルくらい持っていけばよい(citybankのworldcash(日本で預けたお金がアメリカでドルで引き出せる。この場合、アメリカで普段出し入れするための口座はアメリカで別途作る。)
・銀行口座をひらく:ビザとパスポートでキャンパス内で簡単にできる。citybankは海外送金に届けを出さないといけない。)
・事務手続きは適当なので何か届かないとか、催促、確認すぐにやること。窓口での手続きのときなども、モニターを自分でもちゃんと確認する。
・クレジットカードはMaster, Visa、Amexなど、地域によって強いものが違う。
・チェックも結構使える。
・チップは学内はいらない。学外は15~20%程度。

第六節 日本から持っていくもの

(電化製品等、たいていのものはアメリカで手に入る。)
・薬
・日本で使っていた教科書
・電子辞書
・パソコン
・油取り紙
・洗濯ネット
・まゆそり(←これは去年行った時売ってた気がするけど…)
・日本の文房具
・サランラップ(クレラップ。アメリカのはしょぼいらしい)
・めがねのスペア

第五節 治安について

・住むところは、一年目は寮で治安の感覚をつかむのが良い。車の中には絶対何も残さないこと。(トランクの中に入れる)
・常に気を抜かない。
・アメリカの大学のcampus policeはホンモノの警察官。必ず言うことに従うこと。
・safety featureを調べること。escort service(キャンパスポリスが、構内や場合によってはキャンパスから近い場合は家までとか、夜一緒に歩いてくれるサービス)を活用すること。
・パソコンは絶対放置しちゃだめ。

第四節 その他勉強や友達作りなどについて

・学会や授業を録音しておくと良い(が、これは、録音しただけで満足してしまったり、聞き返すのに時間がかかるというデメリットもある)
・夏の英語研修は参加した方が慣れられる(⇒ひろこは行かないけど)
・最初の一年目の一学期が一番つらい
・スタディグループ:宿題はグループでやるもの(理系)
・オリエンテーション期間中のパーティは全部行って友達作りに専念。日本人同士、留学生同士の友達。
・Japan associationや趣味の集まり(部活)など、いろいろな集まりに顔を出してみる。
・public spaceではお酒は飲めない。お酒を飲むときは必ずIDを持っていく。パスポートか免許証。driver's license officeに行くとdriver's licenseじゃないphoto IDを発行してもらえるので、それでも良い。
・SSNはアシスタントシップなどの形で雇用されない人は取れない。ITINを代わりに取る。
・辛いことも今から思えば必要なプロセスだったと思えるし、知識量、思考力、英語力、ネットワークを得ることができた上、あれを乗り越えることができた、という自信。
・日本人だから、とかではなく、「自分」のブランドが作れた。

第三節 ディスカッション及びライティングについて

・ひたすら喰らい付いて行く
・わかっていることのアピールに、オフィスアワーは必ず行く(PhD committeeもそこから選ぶと良い)
・1つのクラスで必ず2度は話すとか決める
・飲みに行く(飲みながらたくさん話す。お酒が入ると口もまわる?(笑))
・間違っててもいいからぽんぽん言う。考えすぎない。

<ライティングについて>
・教授がちゃんと直してくれる人の場合は良いが、ちゃんと直してくれない人の場合、ライティング・スキル・センターや友達に見てもらう
・citingがきっちりしっかりやり、そのまま引用する場合はquotation markに入れる。コピペは退学となることもある。
・ペーパーをチェックしてもらったときにアイディアを盗まれるという危険性も考慮しておくこと。
・図書館は自習スペースとしても使えるし、Endnoteのレクチャー、活用の仕方についても教えてくれたりする。
・コンピューターラボ高いソフトとかも使えたり、講習を受けることもできる。パソコンは学校のbookstoreで安く買える。特にAppleは学生割引が豊富。授業のノートをパソコンで取る人もいる。
<ディスカッションのコツ>

第二節 院生としての心構え、ゴールとプランを作ること。

<院生としての心構え>
「やるべきことは一度しか言われない。」
「学部生はfollowしていればよかったが、院生はleadしなければならない。」
「積極的に質問をし、意見を言うこと。プロフェッショナルとして思考すること。」
「"double duty" out of each class assignment」⇒一つ一つの課題から最大限を得る。一見自分の研究に関係なさそうに見えても、何か使えることはあるはず。

全てにおいて、自発的に、能動的に動けと、自分から最大限のものを得ようという心で常に動いていれば自然と上記のような行動になりますよね…理論上は(笑)

<ゴールとプランを作る>
「why am I here, what do I need to accomplish?」
ということを考えて。とりあえず一番重要な”accomplish”は「卒業すること」のはず。
graduation requirements (いつqualifying examがあるかとか、内容はどんなものかとか、candidacy examはとか)をチェックして、長期プランを立て、それをアカデミックアドバイザーや友達に見せて、現実的かどうかとか、意見を言ってもらうこと。
professional connections(就職活動のときrec letterを書いてくれる人)を作る。(ゲストスピーカー、インターンシップ、学会、就職活動)
career center (philosophy of teaching, philosophy of research。。。)に行ってアドバイスをもらう。

第一章 アメリカ人准教授とパネリスト(日本人アメリカ大学院卒)の方々のお話 第一節 「助けを求めること!」

「助けを求めることを我慢しない。ためらわない。ためこまない。助けは求めればたくさんある。」
これが、あのアメリカ人の先生の一番メインなメッセージだったと思います。
「日本人は友達とかには聞くけど専門家にはなかなか聞きに行かない」
まったくです…私もそうです。
ここで言う「専門家」というのは、例えば心の相談だったらカウンセラーとか、授業の相談だったら教授とか、のこと。
特にカウンセラーに話しに行くことをためらうな、というのは何度もおっしゃってました。
困ったらgraduate secretaryが誰にヘルプを求めるべきか、も含めて全て知っているのでちゃんと聞くこと、と。
“asking for help is not a sign of weakness, it is a sign of strength”と、最後にもう一度おっしゃってました。…よっぽど、最後まで相談しないで自爆しちゃった日本人でも見ちゃったんですかね(笑)
「everyone wants you to succeed」ともおっしゃってました。
これは、行くことになった学校のrecruiting weekendでも言われた気がします。
こういうことを、信じて突き進む、って、つい忘れてしまいがちですよね。
ちなみに、ヘルプが必要なとき(お金がないのでアシスタントシップをやりたい、とか)はいろいろな人に言っておくと教えてもらえる、ともおっしゃってました。どんな種類のどんなヘルプでもとりあえず言っておけ、ってことですね。

日米教育委員会 渡米前オリエンテーション

2010年6月16日水曜日

日米教育委員会(フルブライト・ジャパン)渡米前オリエンテーションに行ってきました。

フルブライトのプログラムで日本の大学に教えに来ているアメリカ人准教授の先生のプレゼンテーションと、文系・理系のPhDを取った大先輩がお一人ずつとプロフェッショナル・スクール卒業者代表としてロースクールを出た方がお一人、計三人のパネリストを迎えたパネルディスカッション。
最後には在日米領事を招いてのビザについての説明会&質問コーナーまで!!

私としては、生活や学業、就職のことについてパネリストの先輩方にお聞きすることができたことや、ビザについて不安に思っていたことも解消できた上、「同期」の方々と話すフリータイムも設けてもらえてすごくよかったです。

以下、備忘録として以下のように分けて書いておきます。
ほとんど箇条書きで読みにくいかもしれませんが、読み物としてではなく飽くまで備忘録及び、オリエンテーションに参加できなかった方のためのインフォメーションとしてのエントリーですのでどうぞご容赦下さいませ。

第一章アメリカ人准教授とパネリスト(日本人アメリカ大学院卒)の方々のお話
 第一節「助けを求めること!」
 第二節院生としての心構え、ゴールとプランを作ること。
 第三節ディスカッション及びライティングについて
 第四節その他勉強や友達作りなどについて
 第五節治安について
 第六節日本から持っていくもの
 第七節諸手続き等について
 第八節就職について
第二章在日米大使館の方のお話:ビザについて

Summer Research(ローテーション代わり)

2010年6月9日水曜日

いつ渡米するか、ということですが、大抵、Fall semesterから入学する場合8月か9月からの入学だと思います。
うちの大学院は8月の半ばスタートです。

ところで、専門分野(生物系とか)によっては、大学院1年目はローテーションと言って、複数の研究室にそれぞれ3カ月程度在籍して実際に研究生活を送ってみるという、お試し期間がある場合があります。
しかし、ChemistryやChemical Engineeringにはそれがない場合が多いです。
大抵、最初の1年目の間に何人かの教授とミーティングを行い、それに基づいて学生側と教授側が希望を出し、配属が決まる、というパターンが多いです。
しかし、できることなら1つでも2つでも、ローテーションらしきものができた方が、より自分の興味に合う研究室に入れる可能性が高くなりますよね。
自分が選ぶ、という面でも、「実際入ってみたら思っていたのと違った」という可能性を低くできますし、教授に自分を売り込むこともできます。(特に今まで論文などの研究実績があまりない学生の場合、売り込みは重要だと思います)

そこで、私の友達で、6月頃から大学院に行き、興味のある教授のもとで雇ってもらい(生活費&学費を出してもらい)、売り込みと自分のローテーションもどきをする、という人がいます。
アメリカの大学院に入学するまで日本にいる人の場合、たいていは4月から渡米までの数カ月間ニートだと思うので、暇を持て余すくらいなら、有意義に使った方がいい、という面でも、いい案だと思います。
(その友達はアメリカで大学を出た子ですが)

というわけで、私も興味のある教授にコンタクトを取り、「雇ってもらえないか?」と聞いたのですが、主に学科の偉い先生がsummer research自体あまり好ましくないと思っている、という理由から断られてしまいました。
だからこっちで働いてもらうことはできないけど、プロジェクトのことなど、メールでいろいろと話すことならできるよ、と言われて今は先生とメールのやり取りをしています。

私は断られてしまったけれど、これは結構レアケースなんじゃないかと思います。
(特に奨学金を持っている場合は、断る理由がないと思うんですよねー。私も奨学金は持っているけれども…)
なので、夏の間暇だーという人は、ダメもとで先生に掛け合ってみてはいかがでしょうか。
「アメリカでは言ったもん勝ち」と、ある人に言われましたが、それは本当だと思います。
実際私も、夏に渡米ということはできなくても、こうして先生と個人的にメールのやり取りをすることで自分のイメージをもっと明確にすることができてるわけだし。

ちなみに、ビザに関する法律上、F-1ビザの学生は、学校が始まる30日前より以前にアメリカに入国することはできません。
なので、もしこのsummer researchをしたい場合は、書類上summer semester入学ということにしてもらうか、大学の夏の語学コースに入ることにするか、という手段を得る必要があります。
なのでなるべく早めに言った方がいいでしょう。

留学前ブルー

2010年6月8日火曜日

最近、若干留学前ブルーです。
不安がいっぱい。
Qualifying Examに通るかなとか、授業にちゃんとついていけるかなとか、友達できるかなとか、体力と精神安定は重要だと皆に言われるけど、その二つ、私自信ないんだよなとか…。
そういうわけで、今日は、私の不安材料の中身の分析とそれに対する対策について整理したいと思います。
これから留学する人たちが、これを見て、「自分だけじゃないんだな」って感じてくれたらいいなってことと、私が数年後にこれを見て、「ハハハ、なんて愚かな自分よ」って笑えたらいいなってこと、のために書きます。

Qualifying Exam(通称Quals)は、うちの学科では(たぶんChemical Engineeringはどこの大学院も同じような感じだと思う)主に、
thermodynamics、transport phenomena、reaction kinetics、fluid mechanics
について、アメリカの4年制大学で学ぶレベルのことがWritten examとして出題されます。
(大学院での授業についての試験はまた別途あります)
Written examが終わると、論文を手渡され、一週間後にその論文についてのプレゼンを教授陣の前で行うOral examがあります。
1月の試験ではそれぞれ1/3ずつ落とされ、落ちた人は5月の試験で挽回するチャンスを与えられます。
5月の試験で落ちたら、Ph.D.への道は閉ざされ、修士号を取って卒業、ということになっています。
ちなみに噂では、今年は一割弱の3人くらいが5月の試験で落ち、キックアウトになったとのこと。。。
日本の大学では大抵、理学部化学科と工学部応用化学科しかない大学が多く、化学工学科というのはあまりありません。
そして理学部化学科と工学部応用化学科というのはカリキュラム的にはほとんど同じなので、応用化学科=chemical engineering、なのかと思っていましたが(私の卒業証書にもbachelor of engineeringとかmaster of engineeringとか書いてあったし)、実は違います。
実際は応用化学科≒化学科=Chemistry、化学工学科=Chemical Engineering、なのです。
そしてChemistryとChemical Engineeringで何が一番違うかというと、transport phenomenaとfluid dynamicsが後者にはあり、前者にはないということ。
これはやばい、と思い、現在鋭意勉強中です。…というほどでもないか…まあ、気休め程度に勉強しています。

とにかく、今の私はちゃんとついていけるかなっていうのが不安。
まあでも、もしも万が一Qualsに落ちたとしても、だからと言ってその時、「あああの時日本で就職してればよかった」とか、「日本で博士課程に行ってればよかった」とか、思うとは思えないので、そういう意味で後悔はしないと思っているので、こんなところでウジウジ悩む意味はないのですが…。

こういうつらつらした悩みを、とある先輩(アメリカでPh.D.中、学校と専攻は違うけど、同じ日本人)に話したら、いろいろと良い話をしてくれました。私の心に一番響いた言葉に私なりの解釈を含めて要約すると、

どうなろうともその状況で満足するなり、何なり、自分が納得できるという思いがあるから、なんとかなる、と自分は思っている。
別にQuals落ちたからって死ぬ訳でもなし。
もし自分がQualsに落ちていたら、向いてなかったんだな、と思って日本帰って楽しくやってただろうと思う。
Qualsは「向いてない、ということを教えてくれる場」として捉えれば良い。向いてないのに、Qualsに受かってPh.D.取得者になるほうが悲劇だと俺は思う。
たかがPh.D.だよ。他にもいろんな生き方はある。
オーナー社長なんかだと、零細企業ですら、100人以上の家族を養っている訳で、すごく悩みも深いだろうけれども、大学院生なんていうのは誰の命も生活もかかっていない、自分が失敗したからって誰かに迷惑がかかるわけでもない、だから安心して思い切ってやりなさい。


と。ちょっと気が楽になりました。
だけど、この先輩が「どうなろうともその状況で満足するなり、何なり、自分が納得できるという思いがある」と言い切れるのは、万が一失敗したとしても後から後悔しないだろうと思えるほど毎日を一生懸命生きているということなのかなとも思い、今の私は(入学前の休み期間だからとは言え)そこまで頑張っているかというと、悔いるべき点はたくさんある気がするので、後悔しないように頑張ろうと思います。
とりあえずTransport Phenomenaを中心とした、授業及びQualsの予習を。

よくよく思い出してみると、東工大で先日行われたアメリカ大学院留学説明会で、ハーバード大学の丹波はるかさんが同じようなことを言っていました。(USTREAMの01:21:28あたりから)
「必ずしもキックアウトという言葉にもネガティブなイメージがついているわけではない。研究をするということでPh.D.取得を目指してきたけれども、自分の向いていることというのがそこにはなかった、ということに気付いて、もう少し別の道を探しましょうという、ポジティブな意味がある」

たぶん、私がここまで不安になってしまうのは、Qualsに落ちた人たちの、マスター取得後の選択肢をあまり知らないから、視野が狭くなって追い詰められた気分になっちゃってるのかなとは思います。
なので、その情報収集もしたいなと思うのですが、Qualsに落ちてキックアウトになるということ自体かなりのマイナーな出来事な上、あまり大っぴらに宣伝できることでもないので、どうやって情報収集するべきかなぁとも、思っています。(どなたか、調べ方など知っていたら情報お願いします)

前述した「体力と精神安定」に関してですが、
体力に関してはちょっとヨガでもやろうかな、と…。
一時期やっていたホットヨガをそろそろ再開しようかなぁと思ったりしています。
ポーズなどなど、覚えて家でもやれるようにしたら、いいと思うので。
精神安定に関しては、上述のように、「なんとでもなる」という考え方が常にできるようになったらいいですね。難しいけど。
今の状態は、「不安になるだろうということが不安で精神不安定になっている」というまったくもって本末転倒な状態なので(笑)
でも、学部生の時に比べたら精神コントロールは出来るようになってきた方じゃないかと思うので、この先少しずつ上手くなって行けたらいいなぁと思います。
 
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